電子ビームと背景プラズマ間で生じるプラズマ波動の不安定発展


電磁粒シミュレーションを用いて、電子ビームと背景プラズマとの相互作用によ
る不安定性を調べた。背景電子と背景イオン、電子ビーム成分の環境において生
じる代表的な不安定性に、電子2流体不安定性とBuneman不安定性が存在する。
この2つの不安定性に対して1次元シミュレーションコードkempo1を用いた結果
に対して行った解析を以下に述べる。

(1) 電子2流体不安定性
背景電子の温度が低い場合に、背景電子ービーム電子間の不安定性である電子2
流体不安定性が支配的になる。電子2流体不安定性とは、電子ー電子間での相対
速度を持つ場合に生じる静電的な不安定であるため、電子ビームのパラメータを
光速の5%毎に変えることで、最大成長率をもつ波数や非線形にいたるまでの時間
を調べ、emdispで計算された成長率との整合を確認した。電子ー電子間の相対速
度を大きくすることで、成長率が増大することを確認した。

(2)Buneman不安定性
背景電子の温度が高い場合は、電子2流体不安定性は小さくなり背景イオンービ
ーム電子間のBuneman不安定性が支配的になる。Buneman不安定性とは、電子ーイ
オン間で相対速度をもつために生じる静電的な不安定性で、電流駆動型(Current
-driven)とも言われる。そこで、(1)と同様に電子ビームのドリフト速度のパラ
メータを変えることで、最大成長率をもつ波数や非線形に至るまでの時間、emdi
spで計算された成長率との整合を確認した。また、背景イオンの温度を増大させ
ることで、イオン音速に近づきLandau減衰により波の成長が妨げられることを確
認した。

(3)電子2流体不安定性からBuneman不安定性への遷移過程
背景電子の温度のパラメータを(1)から(2)まで変化させることによって、支配的
な不安定性が遷移していく様子を調べた。この際、w-k
diagramにおいてbranchが変化していく様子を確認した。