| 主催: | 宇宙シミュレーション・ネットラボラトリーシステム開発グループ |
| 組織委員:松元亮治(千葉大)、松本紘、臼井英之(京大・RASC)、柴田一成(京大・理)、藤本正樹(東工大・理)、荻野竜樹(名大・STE研) | |
| 実行委員:荻野竜樹、品川裕之、増田智、関華奈子、寺田直樹、中尾真季(名大・STE研)、山里敬也(名大・情報メディア)、永井亨(名大・基盤センター) | |
| 共催: | 名古屋大学太陽地球環境研究所 |
| 名古屋大学情報メディア教育センター | |
| 名古屋大学情報連携基盤センター(旧大型計算機センター) | |
期日:平成14年9月9日(月)ー13日(金)
場所:名古屋大学情報メディア教育センター(2端末教室+1講義教室)
http://www.media.nagoya-u.ac.jp/
及び名古屋大学情報連携基盤センター(旧大型計算機センター)
http://www2.itc.nagoya-u.ac.jp/
内容:趣旨及び講義内容を参照してください。
申込方法:参加申込書に必要事項を記入して、E-mailかFAXで申し込み下さい。
受付は基本的に先着順とします。
・申込締切日: 2002年7月15日(月)17時
・申込先:E-mail: s-school@stelab.nagoya-u.ac.jp
FAX: 0533-89-5090
連絡事項も必ず読んでください。
計算機を用いた数値シミュレーションは、地上での実験が困難な天体とスペ
ースプラズマ現象を研究する強力な手段となっています。例えば、太陽地球系
物理学の分野では、近年、衛星観測によって太陽風や地球磁気圏の平均的な構
造はかなり明らかになってきましたが、衛星観測は時空間の軌道上の線に沿っ
ての物理量観測が基本であるため、時間と空間との分離ができません。それを
補うものとして数値シミュレーションに対する期待が近年高まってきました。
計算機の性能向上に伴ってシミュレーション可能な対象も広がり、本格的な3
次元計算が行われるようになってきました。シミュレーションにもとづいて観
測結果を解釈したり、新たな観測の提案を行う機会も増えています。更に「量
は質を変える」とも言われるように、これからの大規模数値シミュレーション
は、新しい物理学を切り開いていく可能性が大であるとも期待されています。
しかしながら、宇宙シミュレーションの教科書、大学・大学院での講義はま
だ十分整備されているといえる状況ではありません。そこで、天体分野では数
値天体物理学の導入教育を行い、シミュレーションの裾野を広げることを目的
としたサマースクールが開催されてきました。2001年度には千葉大学総合メデ
ィア基盤センターを会場として流体・磁気流体シミュレーションをテーマとし
たサマースクールを開催しました。一方、スペースプラズマ分野は、京都大学
の松本紘教授と核融合科学研究所の佐藤哲也教授及び外国の数名の研究者を中
心としてISSS(国際スペースプラズマシミュレーションスクール)をほぼ2年
毎、2001年のミュンヘン開催までで6回実施してきました。第7回のISSS-7は
2003年度末には京都大学の世話で日本で開催される計画になっています。
本シミュレーションサマースクールでは名古屋大学情報メディア教育センタ
ーと情報連携基盤センターを会場として講義と実習を行います。シミュレーシ
ョンの教材としては、科学技術振興事業団(JST)計算科学技術活用型特定
研究開発推進事業課題「宇宙シミュレーション・ネットラボラトリーシステム
の開発」(代表:千葉大学松元亮治教授)の研究開発として作成中の天体とス
ペースプラズマのシミュレーション基本課題集を使用する予定です。天体シミ
ュレーションは、点源爆発、太陽フレア、降着流とジェット等の(磁気)
流体現象に適用可能なシミュレーションコードと、初期条件、推奨パラメータ
セット、課題解説などを集めたものです。スペースプラズマシミュレーション
は、太陽地球系物理学における磁気圏電離圏熱圏構造を扱うMHD/流体コー
ド、境界層の輸送現象やプラズマシートでの磁気リコネクションを扱うハイブ
リッドコード、プラズマ波動の非線形現象を運動論的に扱う粒子コードの基本
的な利用方法と課題解説などを集めたものです。これらの教材を用いて、実際
の研究にも適用できる実践的なシミュレーション実習を行うことを目指してい
ます。意欲ある大学院生、若手研究者の参加を歓迎します。更に、本サマース
クールでは、天体とスペースプラズマのシミュレーショングループが合同して
開催しますので、専門家が自分の専門外のシミュレーションを学ぶために参加
するのも歓迎します
第1日(9/9) シミュレーション概観
12:00-13:00 受付
13:20-13:30 Opening remarks、本スクールについて
13:30-14:00 講義 イントロダクション(松元、松本)
14:00-15:00 講義 差分法の基礎:スカラーアドベクション、数値安定性など(富阪)
(小休憩)
15:00-15:30 実習 実習端末の利用説明(ID配布など)(荻野、センター職員)
15:30-17:30 実習 差分法の実習:数値安定性(富阪、福田)
「目標」
・計算機シミュレーションが天体およびスペースプラズマ科学の分野において強力な研究
手段となっていることを理解する。
・本スクールの方針、講義内容、実習内容の概略を理解する。
・本スクールで利用できる計算機システムの概略を学ぶ。
・基礎方程式をどのようにして数値的に解き進めるか、差分法について学ぶ。
「講義内容」
・数値シミュレーションの概観を学ぶ。
・基礎方程式の理解、差分法による解法を習う。
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第2日(9/10) シミュレーションコード説明(1)
09:30-10:30 講義 システム方程式の解法:衝撃波など(横山)
(小休憩)
10:30-12:00 講義 テスト粒子の計算、PIC法(大村)
(休憩:昼食)
13:30-14:30 実習 テスト粒子(臼井、杉山)
14:30-15:30 実習 衝撃波管(柴田、横山)
(小休憩)
15:30-17:30 実習(1) 磁気流体1次元基本課題(柴田、横山)
実習(2) 粒子基本問題・WEBデモ(大村、臼井、岡田、村田、杉山)
「目標」
・テスト粒子の計算とPIC法について理解する。
・MHDおよびハイブリッドシミュレーションの基本課題について計算モデル(初期条件、
格子点等)を変更して、再コンパイル、実行、結果の解析ができるようにする。
「講義内容」
・MHDコード、PIC法、ハイブリッドコードについて習う。
・MHDおよびハイブリッドシミュレーション基本課題について習う。
「実習内容」
・計算にfortran(プログラミング言語)、make(コンパイル、実行)を使ってみる。
・計算結果の表示にIDL(データ可視化ソフト)を使ってみる。
・スカラー方程式のプログラムを書き、結果を表示することを行う。
・デモを見てシミュレーションを学ぶ。
・1次元パッケージのプログラムの変更(パラメータの調整、モデルの変更)の仕方を学ぶ。
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第3日(9/11) シミュレーションコード説明(2)
MHD
09:30-11:00 実習(1) 近似的リーマン解法(花輪)
11:00-12:00 実習(1) CIP法(尾形)
(休憩:昼食)
13:30-17:30 実習(1) 磁気流体2次元基本課題(福田、横山)
応用課題の提示、解説
粒子
09:30-12:00 実習(2) Beam(電子)、F-PTCL(大村、臼井、村田)
(休憩:昼食)
13:30-17:30 実習(2) Beam(イオン)、F-PTCLからHybridへのつなぎ(臼井、大村)
Hybridコード説明とBeam(Ion)(杉山)
「目標」
・MHD,ハイブリッドおよび粒子モデル基本課題について計算モデル(初期条件、格子点等)
を変更して、再コンパイル、実行、結果の解析ができるようにする。
「講義内容」
・MHDコードの補足およびハイブリッドコード、粒子コードについて習う。
・各実習室においてMHDと粒子モデル(ハイブリッド、粒子モデル)に分かれて基本課題に
ついて習う。
「実習内容」
・計算にfortran(プログラミング言語)、make(コンパイル、実行)を使ってみる。
・計算結果の表示にIDL(データ可視化ソフト)を使ってみる。
・1,2次元パッケージのプログラムの変更(パラメータの調整、モデルの変更)の仕方を学ぶ。
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第4日(9/12) シミュレーションの応用課題
MHD
09:30-10:30 実習(1) 領域間結合問題の解法(田中)
10:30-12:00 実習(1) 3次元MHD:並列化と可視化(荻野)
(休憩:昼食)
13:30-17:30 実習(1) 応用課題
粒子
09:30-12:00 実習(1) shock(1D)、F-PTCL、Hybrid(杉山)
(休憩:昼食)
13:30-17:30 実習(1) 大規模3Dデモ(篠原)
不均一のdx,dtとcollision(寺田)
物体-プラズマ相互作用(岡田)
波動解析手法(羽田)
「目標」
・MHD,ハイブリッドおよび粒子モデル応用課題について計算モデルを変更して、再コンパ
イル、実行、結果の解析ができるようにする。
・ベクトル・並列計算機向きのプログラミング技法と多次元データの可視化について基礎
的な知識を与える。
「講義・実習内容」
・コードのベクトル化および並列化手法について習う。
・様々な可視化手法についての紹介とそのデモ。
・2班に分かれそれぞれ実習室で応用課題に挑戦する。
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第5日(9/13) シミュレーションの課題発表
09:30-12:00 発表準備
(休憩:昼食)
13:30-17:00 課題発表会
17:00-17:15 終わりに
「講義・実習内容」
・MHDと粒子・ハイブリッド各10(計20)テーマの中からグループごとに与えられたテーマ
に挑戦する。
・成果の発表会を行う。
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初日は12時に受付を開始し、午後1時に開講します。第2日目からは
午前9時30分から講義を行います。第1日目の夕方に懇親会を開く予定
です。
演習室の計算機端末は午前9時から午後9時30分まで使用できます。サーバ計
算機は名古屋大学情報メディア教育センターのメインサーバAP3000とファ
イルサーバS-7/7000など及び名古屋大学情報連携基盤センターのスーパー
コンピュータVPP5000の2PEです。
[参加資格]
原則として大学院生以上(専門家も受講生になれます)
[参加費]
懇親会会費(実費、金額未定)を除き、参加費は無料です。
[旅費補助]
一部支援できる予定です。
[宿舎]
宿舎・旅館・ホテルについては後で案内しますが、次のような宿泊施設
が考えられます。
・名古屋大学職員会館、その他の名古屋大学のゲストハウスなど(大学の宿泊施設
は研究所でまとめて予約しますので、個人での予約は行いません)
シンポジオン(ツイン2室、シングル8室、宿泊費:約4000円)
グリーンサロン東山(和室8畳2間11名、ツイン1室、シングル5室
宿泊費:約4000-5000円)
職員クラブ(ツイン1室、シングル11室、宿泊費:約4000円)
・名古屋学生青年センター(名古屋大学の南門の直ぐ前にある施設です。研究所でま
とめて全部屋を予約しましたので、受講者の宿泊希望は7月中旬に改めて募ります)
和室8畳1部屋、9畳2部屋、16畳1部屋(相部屋で30人まで)、風呂と手洗いは共
同、門限無し(会場から徒歩3分、最大30人、宿泊費約3000-4000円)
宿泊費は使用人数に対しての室料となるので、1部屋の使用人数によって異なる。
・名古屋市内の公共の宿泊施設、
名古屋ユースホステル(会場から徒歩25分、93人、宿泊費2200円)
TEL: 052-781-9845
名古屋青年会館YH(名古屋市中区栄、50人、宿泊費2850円、ビジター1000円増)
TEL: 052-221-6001
・名古屋市内のビジネスホテル
・お寺など
[交通手段]
名古屋大学はJR名古屋駅から地下鉄東山線で本山下車、徒歩15分です。
以下のURLを参照してください。
A HREF="http://www.nagoya-u.ac.jp/index.html :名大ホームページ
A HREF="http://www.nagoya-u.ac.jp/map.html :名大マップ
[定員]
約100名までを予定しています。
[申込方法]
参加申込は、次の参加申込書に必要事項を記入して、E-mailかFAXで
申し込み下さい。受付は基本的に先着順とします。
・申込締切日: 2002年7月15日(月)17時
・申込先:E-mail: s-school@stelab.nagoya-u.ac.jp
FAX: 0533-89-5090
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「天体とスペースプラズマのシミュレーションサマースクール」参加申込書
1. 氏名:
2. 所属:
3. 指導教官(学生のみ記入):
4. 学年(または職名):
5. 電話:
6. FAX:
7. E-mail:
8. 参加希望日
a)全日程参加(推奨)(9月 9日 - 9月13日)
b)部分的に参加 (9月 日 - 9月 日)
9. 旅費補助の希望(財源に限りがあるため配分は世話人にご一任ください)
a)あり
b)なし
10. 専門分野と研究方法:
(例1) 磁気圏物理、人工衛星データ解析
(例2) 太陽物理、MHDシミュレーション
11. シミュレーションの経験
a)あり(経験年数: )
b)なし
12. 当サマースクールでは共通コースの時間以外では、MHDコードと粒子
・ハイブリッドコードの2コースに分かれます。ご希望のコースをお選
び下さい(仮登録となります)。
a)MHDコードのコース
b)粒子・ハイブリッドコードのコース
13. 希望事項:
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