ELF波動データベース

データベース名 ELF波動データベース
提供機関名 東北大学大学院理学研究科
概要 東北大学グループは、全球の雷放電および高々度発光などそれに起因する諸現象の性質を調べる目的で、2000年より南極昭和基地でELF波動(シューマン共鳴周波数帯)の波形データの記録を連続的に行っている。現在では昭和基地に加え、宮城県女川観測所、スウェーデン・キルナ(ESRANGE観測所)、米国・カリフォルニア(サンタクルツ)の合計4点で連続記録しており、この周波数帯における世界で唯一のグローバル観測網となっている。近年、雷放電活動は対流圏の大気運動、特に鉛直攪拌を反映する指標として非常に優れていることが分かってきた。その意味で、本データベースは地球環境モニターとしても高い価値を有するといえる。
図は、2003年1月14日に昭和基地において得られた磁場波形データのダイナミックスペクトルである。上から磁気南北成分、磁気東西成分のスペクトルをあらわす。シューマン共鳴の共鳴周波数(8, 14, 20, 26, 32, 39, 45Hz)にスペクトルピークが現れ、世界中の雷活動度に依存して時間的に強度が変動している様子が分かる。

図 南極昭和基地のELF観測から得られたELF帯ダイナミックスペクトル(1日分)

問い合わせ先 小原 隆博, 福西 浩
東北大学大学院理学研究科惑星プラズマ・大気研究センター
〒 980-8578宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉
TEL: 022-795-3499
FAX: 022-795-6406
T.Obara[AT]pparc.gp.tohoku.ac.jp
公開情報

データプロット、及びデータベースの試作版として、現在以下のURLにて試験的に公開を行なっている。 データ取得日等の情報と、簡易プロットを随時追加する。


図 EDAC (ELF Data Archive Center)のホームページ

また、ELF観測システムの概要はEDACのホームページ内に紹介されているが、以下の論文も参考文献として挙げられる。

Sato, M., and H. Fukunishi, Global sprite occurrence locations and rates derived from triangulation of transient Schumann resonance events, Geophys. Res. Lett., 30(16), 1859, 2003.

Sato, M., H. Fukunishi, M. Kikuchi, H. Yamagishi, and W.A. Lyons, Validation of sprite-inducing cloud-to-ground lightning based on ELF observations at Syowa station in Antarctica, J. Atmos. Solar-Terr. Phys., 65, 607-614, 2003.

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