[10cmコロナグラフ]
口径10cmコロナグラフは1950年に設置され、以来1997年まで、直視分光器によりコロナ緑色輝線(5303Å)の強度を常時観測してきました。観測日は年間約100曰で、得られたデータは世界中のコロナ観測所のデータと共にIAU
Quarterly Bulletin on Solar Activityに報告・発表されています。
1996年から2年間をかけて光学系の大改造を行いました。新しいシステム(NOGIS; Norikura
Green-line Imaging System)では、複屈折フィルターによる緑色輝線の2次元撮像とドップラー変移の観測が可能となり、感度も眼視観測に比べて格段に向上しています。
[新10cmコロナグラフ]
1990年に製作した新10cmコロナグラフは、従来の10cmコロナグラフの横に並ぶ形で同架されています。CCDカメラと画像処理装置により、コロナの微弱な画像を積算して精密に測光することを目的とし、観測波長は干渉フィルターにより4種類を選ぶことができます。特に連続光による画像では2千万度の超高温フレア画像を世界で初めて観測することに成功しました。
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