NAOJ Solar Observations
[Japanese/ English]

 国立天文台、およびその前身の東京大学東京天文台では、太陽活動の指標の長期間にわたる観測を続けてきました。黒点数が多く、フレア爆発が頻繁に起こる時期を活動極大期といい、約11年ごとに巡ってきます。しかしこの周期性は時として乱れることがあり、17世紀には太陽の活動が異常に低く、地球の気候が寒冷な状態が50年以上も続いたことが知られています。このような長期間にわたる太陽の変動のメカニズムを解明するには、継続的・系統的な太陽観測と、データの蓄積が必要です。

本CDROMには、主に1990年から2002年までのデータが収録されています。この期間には、太陽地球系エネルギー国際協同研究(Solar Terrestrial Energy Program: STEP、1990〜1997年)と、その解析のためのS-RAMP (STEP-Results, Applications, and Modeling Phase、1998〜2002年) 国際協同研究が実施され、太陽の様々な変動が地球に与える影響を全世界の多くの研究機関が協力して研究しました。

データベースの作成に当たっては、科学研究費補助金「S-RAMP国際協同研究データベース」(平成10、12〜14年度、代表者:名古屋大学太陽地球環境研究所・荻野竜樹)の援助を受けました。

本CDROMの内容を出版物に掲載する場合には、下記までご連絡ください。
webmanager[AT]solar.mtk.nao.ac.jp


Data Search
年月日を指定して、その日の太陽画像データを検索することができます。

Flare Telescape

太陽フレア望遠鏡(Solar Flare Telescope )
三鷹構内の北西の端に建設された太陽フレア望遠鏡には、口径15cmと20cmの望遠鏡が2本ずつ搭載され、太陽表面の磁場分布とガスの流れを計測すると同時に、黒点の形の変化や、水素のHα線によるフレアの観測を行うことができます。
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装置と観測結果の例
解説記事と論文リスト
 

Sun Spot Telescape 黒点観測望遠鏡(Sunspot Telescope)
三鷹での太陽黒点観測は1938年以来、口径20cmのツァイス社製屈折赤道儀望遠鏡(通称8インチ、焦点距離3.6m)により行われてきました。直径24cmの太陽像を投影板に写し、熟練した観測者が黒点と白斑のスケッチをとります。
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観測結果の例
観測データ一覧
論文リスト
 


New Sun Spot Telescope 新黒点望遠鏡(New Sunspot Telescape)
60年以上行われてきた黒点のスケッチ観測を、精度を落とさず自動化することを目指して開発された、2000×2000素子のCCDカメラによるデジタルシステムです。
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観測データ一覧
解説記事と論文リスト
 
 
Flare Patrol Telescape Hαフレアパトロール望遠鏡(Flare Patrol Telescope )
太陽全面のデジタルHα画像を1分間隔で取得し、フレア爆発を検出すると自動的にその領域の部分画像を約1秒間隔で記録するようになっています。
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観測データ一覧
解説記事と論文リスト
 

STEP Full-Disk Magnetograph STEP広視野マグネトグラフ(STEP Full-Disk Magnetograph)
STEPプロジェクトのために製作された装置で、太陽全面にわたる磁場の大規模構造を観測します。
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観測データ一覧
解説記事と論文リスト
 

10cm Coronagraph 10cmコロナグラフ(10cm Coronagraph)
1950年に設置され、以来1997年まで、直視分光器によりコロナ緑色輝線の強度を常時 観測してきました。1997年に観測装置を一新し、複屈折フィルターとCCDによりデジタル画像を取得しています。
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観測結果の例
観測データ一覧(緑輝線)
論文リスト

25cm Coronagraph 25cmコロナグラフ(25cm Coronagraph)

望遠鏡はクーデ方式を採用しており、極軸を通して太陽光を分光器室に導き、大型の 回折格子により高分散のスペクトルが得られます。1991〜1998年には、近赤外の 10830Åにあるヘリウムの吸収線によりコロナホールの定常観測が行われました。
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観測結果の例
観測データ一覧(10830Å像)
論文リスト